PC-98 キーボード
LastUpdate 2003/08/24 仮公開Ver
- 00-00 PC-98のキーボード
- 98シリーズ用のキーボードにはどんなものがあったのかを調べ、
それを分類し公開しようというのがこの記事の目的です。
なお、紹介しているキーボードは全て単品で入手しているので、
実際にどの機種に付属のものだったのかは不明です。また、
FC-98やPC-98Hのキーボードは考慮されていません。
- 01-00 キーボードの分類
-
- 01-01 全体を分類
- まず、主に見た目の観点から大まかに 初期・中期・晩期 に分けました。
比較用画像予定地
・初期 いわゆる旧式で、平たく一回り大きい カナ/CAPSがロック式
・中期 前面背面で色が違い、右上に丸い突起がある
・晩期 LEDが左上にあり、丸みを帯びたデザイン
- 01-02 晩期型をさらに分類
- 9821登場以降、98FELLOWなどに付属した晩期型は細かな違いから
さらに詳しく分けることが出来ます。
*)03年04月 この分類にあてはまらない、中間のモデルが存在するとの情報をお寄せいただきました。
つまり、下表の分類の精度はまだまだサンプル不足であると思われます。
|
|
Winキー |
NECロゴ |
ロック表示 |
ケーブル |
コネクタ |
形式名 |
晩 期 型 |
1 |
なし |
手前に刻印 |
CAPS/カナ |
カール |
L / 直 |
- |
2 |
〃 |
右上に印刷 |
〃 |
〃 |
直 |
CMP-6A0V7 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
CMP-6A1V7 |
3 |
あり |
〃 |
アイコン |
〃 |
〃 |
CMP-6D0Y7 |
〃 |
〃 |
〃 |
直 |
〃 |
CMP-6D1Y7 |
注 直:ストレート、L:L型
- 01-03 キースイッチの違い
- ・初期 未調査(たぶん、↓と同じ)
・中期 押下すると軸に押されていた板バネが戻り接点が接触するNEC製メカニカルスイッチ
・晩期 ラバードーム+メンブレンスイッチ
- 02-00 モデル別の詳細 初期〜中期
- キースイッチにはメカニカルスイッチが採用されており、また、キートップの文字は
二色成型で表現されています。
- 02-01 初期型
- 無印9801から型番にアルファベットが1文字だけ付いていた時期を中心に
Rx系が登場する辺りまでの本体に、このタイプのキーボードが付属していたと思われます。
最近のキーボードに比べるとボディは大きめで平たく、
カナ/CAPSロックが機械式という特徴があります。


・Winキー、vfキー、NFERキーが無い
・カナ、CAPSがロック式でLEDは無い
・Windowsで使えない
・最近のものより大きい
・キートップがやや角張っている
・オリーブ色のケーブルにストレートコネクタ
NFERが付いている
キートップはやや丸みを帯びている
白いケーブルにL型コネクタ
以下、所有せず
・PC-9801:無印9801:キーの周りが黒い コネクタが大きい
・9801U:NFERが付き、カーソルキー周辺が左寄り
・9801C:配列はUと同じ
・PC-98XL:カーソルキーの中央にHOMEキー
- 02-02 中期型
- Rx系から98FELLOWより前の9801にはこのタイプが付属していたと思われます。
初期型より一回り小さくなった中期型は、表側と裏側でボディの色が違うのが特徴です。
カナ/CAPSロックがLEDで表示されるようになりました。


・Winキー無し
・vfキーに透明カバーが付いている
・左下にLEDインジケータ
・右側上部に丸い突起がある
・グレーのケーブルにL型コネクタ
・表側ボディがライトグレー、裏側ボディがグレー
右上のラベルによる分類 ラベル以外に大きな違いはない
1.右上の円上突起は別体
2.右上の円上突起は別体
3.右上の円上突起が表側ボディと一体
中期型 vfキー無し
vfキー無しタイプ
右上の円上突起が表側ボディと一体
カナ、CAPSがロック式でLEDが無い
以下、所有せず
・不明:上のロゴ違い
・98DO:
・不明:LED有り vfキー無し
- 03-00 モデル別の詳細 晩期
- 丸みを帯びた新しいボディは単色ライトグレーで、グレーのケーブルが付いています。
キースイッチはメンブレンスイッチに変更され、それまで二色成型だったキートップの文字は
印刷に変わりました。カナ/CAPSロック表示は左上に移動し、vfキーのカバーは無くなっています。
また、ボディに印字されているNECのロゴが新ロゴに切り替わっています。
- 03-01 晩期 1
- おそらくここまでがNEC製。
+ jpg 97KB
写真はL型コネクタのモデル
→ 1,2の 詳細
- 03-02 晩期 2
- ミネベア製になり、NECのロゴが右上に移動し印刷になった
+ jpg 100KB
- 03-03 晩期 3
- Winキーが追加され、添え字がひらがなに変わり、ロック表記がアイコンになった
+ jpg 124KB
写真はカールケーブルのモデル
→ CMP-6D0Y7の詳細
- 04-01 その他 サードパーティ製など
- いずれも所有せず
・PC-9801-98、PC-9801-98-S02 楽々キーボード(ラッキーボード)
・PC-9801-114 PC-PTOSキーボード
・PC-9801-115 文豪DPキーボード
・PC-9801-116 106キーボード
・SanwaSupply SKB-9895 Winキー付き
・FITNESS FKB-106W Winキー無し
・APPLIED AL-N109W
・DIGITAL WAVE D-BOARD 親指シフトキーボード
・リュウド Rboard Pro for 98 RE-RBP98 親指シフトキーボード
・ASCII ASkeyboard Sono1 親指シフトキーボード
・EPSON 各種
- 05-01 番外編
- NEC N9832-42


「N9832-42」というキーボードを手に入れたので調べてみると「N9832-46」が
「NECのUNIXワークステーションである EWS-4800用のキーボード」と紹介されている
ことから、同じシリーズのものと思われます。ただ、こちらはPS/2コネクタではありません。
・左上のインジケータラベルが N9832-46 より少し小さい
・f11-15キーの位置にある5つのキーにはカバーが付いていて、何も印字されていない
・右サイドに98用キーボードと同じMiniDIN8ピンコネクタがある
・左サイドに用途不明のボリュームが付いている
・白いケーブルにハーフピッチ20ピンコネクタ
・キータッチは見た目通り「中期」と同じ
- 06-00 移植編
- 98シリーズのキーボードをAT互換機で使用するためのアダプタ
- 06-01 自作
- ◇まごの手本舗 GKA-98AT
98シリーズのキーボードをAT互換機のPS/2ポートに接続する変換アダプタ
「GKA-98AT」が、まごの手本舗様で公開されています。
完成品の通販も可能ですが、大変ありがたいことに回路図など製作用の資料が
公開されているので、部品を集めて来れば自分で組み立てることができます。
ただ、制作に際してPICマイコンにプログラムを書き込まないといけません。
書き込みにはPICライタが必要なのですが、書き込み済みのPICを通販して
もらえるのでPICライタを持っていなくても大丈夫です。
左が私が組み立てたモノで、ウチのAT互換機(Windows98SE)では
旧式キーボード(カナ/CAPSロックが機械式)を含む手持ちのすべての
キーボードが動きました。
部品リストで PIC16F84-10 を指定されていますが、これはもう手に入らないので
PIC16F84A-20 を使います。また、PIC書き込み設定は「発振モード:HS、
WDタイマ:OFF、PWタイマ:ON」にしないと動きません。
ちなみにGKAシリーズには、AT互換機用キーボードをPC-98に繋いだり、
X68kのキーボードをAT互換機に繋ぐアダプタなどいくつか種類があります。
- 06-02 市販品
- メジャーなのはこの二つのようです
◇Object
キーボードコンバータ 98 to AT、98 to USB 旧式キーボードの対応は不明
◇テンショウ
キーボード変換機 10KCV98VC 旧式キーボード不可
*
その他
・写真では白く写ってますが、実際は黄ばんでます。
・撮影には Nikon COOLPIX885 を使いました。
・私は現在、中期で紹介している写真のキーボードそのものに
SanwaSupplyのカバーを載せて使っています。
◇SanwaSupply キーボード防塵カバー対応表
◇Digital パルなす -PC-9800シリーズ キーボード適当列伝- 行方不明
◇キーボードの部屋 by SPARC (98用ASKeyboard sono1)
◇With 98 (98シリーズの製品カタログ)
◇98 like keyboard with PS2 connector (N9832-46)
◇まごの手本舗 (GKA-98AT)
更新履歴
2002/10/18 モデルナンバーに関する加筆修正
2002/10/17 後期型の写真 詳細を別ページで追加
2002/10/15 加筆修正
2002/10/14 拡大写真追加と差し替え
2002/10/13 GKA-98ATの紹介 など
2002/10/12 N9832-42を追加 など
2002/09/26 DO、Vを追加、拡大写真をいくつか追加
2002/09/07 公開
以下、余白
End.